こんにちは、ネヌイドです。
この記事は前回の記事の後編です!
前編はこちら
前編では主に歪みエフェクターについてご紹介しましたが、後編ではディレイなど空間系のエフェクターを中心にご紹介します。
エフェクター(前回の続き)
デジタルディレイ
重要度:★★
凛として時雨の中でも有名な曲の一つ、「DISCO FLIGHT」の特徴的なイントロで使用されているとされるデジタルディレイ。
他にも「Who What Who What」のイントロや「Tornado Mystery」の間奏などでも、ディレイを用いた特徴的なフレーズがあります。
時雨におけるデジタルディレイの役目は、この符点8分のディレイが多いです。曲のテンポに対して符点8分の長さでディレイをかけることで、8分音符で弾いたフレーズが16分音符のメロディのように聞こえます。
音作りのコツ
符点8分ディレイで使う場合はそのディレイタイを計算する必要があります。
こちらのサイトで計算することもできるのでぜひ。
DISCO FLIGHTの場合はイントロのテンポが130~135なのでディレイタイムは334~345あたり、343msecくらいがちょうどいいと感じます。
ボリュームは原音と同じボリュームにするとディレイ音もハッキリと聞かせることができます。
リピートの長さは気持ち長めくらいの方がちょうどいいかもしれません。
ライブだとリピートが短く聞こえるということもあるのでライブを想定したセッティングにしましょう。
僕はギター単体でアンプで鳴らしたときに7~9回ディレイ音が聞こえるくらいのリピートに設定していました。
使用する曲
DISCO FLIGHT
Who What Who What
Tornado Mystery
など
使用したエフェクターとそのセッティング
ZOOMのコンパクトマルチエフェクター、MS-100BTのデジタルディレイを使用していました。
Time:343, F.B 43, Mix: 75
HiDMP: 10, P-P: MONO, Level: 100
Tail: OFF
という設定です。
F.Bはフィードバック、つまりリピートの長さの設定ですね。
Mixは原音に対してディレイ音をどのくらいの音量で鳴らすかを決める数字です。
実はMS-100BTは、僕の体感ではMixが100だと原音よりディレイタイムの方が大きく聞こえていました。
なので75で設定していたのですが、公式マニュアルにもどの値がフラットなのかは書いておらず、謎のままです...。 ご存知の方はご一報ください。
代用可能なエフェクター
基本的にデジタルディレイであれば何でもいけると思います。
BOSSのDD-7、LINE6のDL4など、好みのものを使いましょう。
サウンドハウスには数千円のデジタルディレイも売っているので、割と価格が抑えやすいポイントかなと思います。(重要度が低いのもこれが理由です。)
フェイザー
重要度:★★★★★
TKといえばアリオンのフェイザー。時雨の曲に頻繁に出てくるこのフェイザーは、TKのサウンドを象徴するエフェクターの最もたる1つと言っても過言ではありません。
原曲ではかかっていなくても、ライブではTKがテンションが上がった時にフェイザーをかけたりすることもありますよね。
短くアクセントにフェイザーをかけたり、セクションまるごとかけたり。
印象の与え方も幅広く変えられる必要不可欠なエフェクターです。
音作りのコツ
個人的にしっくり来たARIONのフェイザーでのセッティングは、
左から10時、1時半、10時半のセッティングです。
RATEやDEPTHはabnormalizeの2サビ前のフェイザーの音に合わせて調節するとしっくりくるセッティングが見つかると思います。
ただし、電圧降下しているとフェイザーの音が上がり切らなかったり、音がおかしくなったりする原因になります。
音がおかしいな?と思ったら、きちんと9V出る電源を用意する、電圧降下の原因と言われるR1を外してジャンパーするなどの対処をしてみましょう。
超ごろ~んな日記 ARION SCH-Z トゥルーバイパス 完成!
(上記記事様下部にジャンパーについて書かれています。)
使用する曲
ほとんどの曲で使用します。
使用したエフェクターとそのセッティング
やはりARIONのフェイザー、SPH-1です。
筐体が安っぽいのですぐ壊れてしまうかなと不安だったのですが、意外と壊れません。笑
購入してから7年になりますが、いまだに現役で活躍しています。
セッティングは前々項の通りです。
代用可能なエフェクター
うーん、代用は難しいかもしれません。
というのも、フェイザーは割とメーカーによって音色が違う印象なので、できる限りARIONのフェイザーを用意したいところです。
モジュレーションディレイ
重要度:★★★★
こちらも時雨の特徴的なサウンドの要となるエフェクターです。
モジュレーションディレイはディレイ音にコーラスがかかり、空間が広がったような音を鳴らすことができます。
時雨の#4というアルバムでも多用されており、TKのアルペジオを際立たせる重要なエフェクターです。
このエフェクターの面白いところは、「奥行きの深いリバーブ」のようにも聞こえるところだと思います。単音で鳴らすリフでこのエフェクターを使うとギターの音が広がりフレーズの寂しさや細さのような印象を和らげます。
音作りのコツ
ディレイタイムはデジタルディレイと同じくらい、343msecくらいの設定が適度かと思います。
ディレイの音量は原音よりも少し小さめ、リピートは気持ち長めが気持ち良いです。
使用する曲
Sadistic summer
abnormalize
傍観
など
使用したエフェクターとそのセッティング
TKも使用しているDigiTechのDIGIDELAYです。
セッティングは左から10時、1時、1時、5(モジュレーションディレイ)。
曲によってはLEVELを上げたり、REPEATSを短くしたりしています。
代用可能なエフェクター
これも代用が難しく、できればDIGIDELAYでいきたいところです。
DIGIDELAYのモジュレーションディレイは他のモジュレーションディレイと比べても特徴的で、空間を広げるような、広い情景を思い浮かべるような、そんなサウンドを鳴らしてくれます。
エフェクターまとめ
さて、前回からのエフェクター紹介が一通り終わりました。
まとめると、
- 初段の歪みとフェイザーとモジュレーションディレイが重要
- 初段の歪みはこだわり、フェイザーとモジュレーションディレイはできるだけARIONとDigiTechのものを使用
- その他の歪みなどは好みのものでOK
というのが僕の考えです。
デジタルディレイやハウリング用の歪みなどは価格を抑えられるポイントだと思います。既に持っているエフェクターや手ごろな価格のエフェクターも混ぜつつ、TKのサウンドを目指しましょう。
TKのコピーに使ったアンプ
最後にアンプの話を少し。
凛として時雨のコピーで使うアンプは、ライブハウスにあればFenderのTwin Reverb、なければJCをつかいましょう。
JCを使う場合の注意点ですが、僕はブライトスイッチは押さない派です。
というのも、比較的ハイが目立ちやすいアンプなので上記のエフェクターのセッティングだと耳が痛くなるほど高音域がでてしまうためです。
高音域の調節は初段のエフェクターやギター自体で調節することをおすすめします。
アンプのEQはTREBLE, MIDDLE, BASSの順に
12時、12時、13時にセッティングしていました。
ですが、アンプの方はエフェクターの組み合わせやギターの特性に応じて調節するのが最適だと思います。
まとめ
「自分の好きなテレキャスターで、初段の歪みとフェイザーとモジュレーションディレイにはこだわって、アンプはあればツインリバーブ、なければJC」というのが僕のおすすめです。
お金がある場合はTKドンズバシグネチャーでMuseなりJan RayなりガーゴイルなりでTKごっこもできますが、そこまで無理をしなくても「ぽい」音は作れます。
自分のできる範囲で凛として時雨のコピーを楽しみましょう!
この記事についての質問や「これ違うよ!」といった意見等ありましたらお気軽に僕のTwitterまでお願いします。
それではまた。